ガルの随筆

随筆的なアレ

回転寿司を舐めるな

 

今年は本当にいろんなことがあった。

 

いや、逆にいうとコロナ絡み以外のことはあまりなかったかもしれない。

 

365日が人生でおそらく1番早く過ぎ去ろうとしている。

 

コロナで飲食業は大打撃を受けたけれど、

 

テイクアウトやデリバリーサービスが成長し、

 

当たり前の話だが人間は食事なしには生きていけないことを実感させられた。

 

今でも恵まれない地域では食糧のために人が殺されている。

 

昔は日本もそうであったように、今もう一度食べ物のありがたみを知るべきだと思う。

 

お一人様で行動することが多い私は1人でも回転寿司に行くことがある。

 

ただ、駅前のカウンターしかないような、

 

お一人様がランチや酒のために訪れても浮かない店ばかりだった。

 

今住んでいる地域は車がなくては生活できないような地方都市でそういった店舗はないため、

 

寿司が食べたい時は近所の高めのお店でテイクアウトかデリバリーをお願いしていた。

 

だが値段は張るし、チェーンの回転寿司のクオリティは今やちょっとしたレボリューションであることもあって、

 

駐車場が大きくて家族連れがゾロゾロくるような店に突入を決めた。

 

それも日曜日の夜に。

 

チェーンの回転寿司店の混み具合は知っている。

 

アプリなんかが普及した今、予約なしで店を訪れるのは命をも落としかねない。

 

ただそこは私も計算済み。

 

格好こそ携帯と財布だけという男性一人暮らしスタンダードスタイルではあったが、

 

来店時間を17時台にした。

 

私の感覚では、晩ご飯は19時に食べるものだし、

 

どれだけ早くても18時半だ。

 

17時台なんてまだおやつどきだし

 

混んでいるはずがない。

 

その日の競馬の回顧も終えぬまま家を出たわけである。

 

 

 

 

 

 

 

目論見は甘かった。

 

 

 

 

 

 

 

待合室はコロナ禍の今では拝めないほどの密、密、密。

 

暖房と相まって室温が上昇して寒気もされていない店内は恐怖すら感じた。

 

恐らく忙しくて消毒もされていないであろうタッチパネルを操作し順番を待った。

 

待ち時間52分。

 

ちょっとしたアトラクションか?と突っ込みたくなる気持ちを他所に、ため息をつきながら腕を組んで待つことにした。

 

目前には感染対策のためのアルコールが設置されていたが、補充される暇もないため空になっていた。

 

それを1分毎ぐらいに訪れる家族客がプッシュし、

 

「あら、これ空じゃん」 という会話を何度も見せられて発狂寸前になっていた。

 

しかし、これだけ家族客の中突撃したのに何も成果を得ずに帰ることなどできない。

 

感情を殺しながら待つと、ようやく順番が来た。

 

幸い、1人客でカウンターが空いていたこともあり、30分程度で案内された。

 

着席したら後は快適なもので、コロナ対策の衝立のおかげで隣は見えない一蘭スタイルになっており、

 

存分に寿司を味わうことができた。

 

f:id:gullgullgull:20201206235611j:plain

 

 

 

寿司は美味しかったし、満足したのだがそれ以上に学んだことが多い日曜日だった。

 

回転寿司を舐めるな。

 

あと、回転寿司に入店した際、当然お茶はセルフで淹れると思うが。

 

当然タッチパネルで寿司を注文してからお茶を淹れる。

 

回転寿司といえど今時回っているネタなどないし、

 

新幹線なりなんなりが運んでくれるネタを取るわけだがすぐ来るとは限らない。

 

まず着席と同時にタッチパネルで注文して、待つ間にお茶を淹れるのが正解だ。

 

「何食べるか考えないと。そんなすぐ頼めないよ。」

 

そんなものは順番待ち、いや家を出るときには決めておくものだ。

 

回転寿司を舐めるな。