ガルの随筆

随筆的なアレ

ホームゲーム

2003年のプロ野球日本シリーズは、

福岡ダイエー阪神タイガースに王手をかけられたあとに逆王手からの連勝で逆転日本一に輝いた。

 

この年の日本シリーズはいわゆる"内弁慶シリーズ"として知られていて、

開幕からの2戦は福岡ドームダイエーが連勝。

移動日を挟んでの甲子園3連戦は阪神が3連勝で王手。

その後再度の移動日後の福岡ドームはやはりダイエーが連勝して日本一に輝いた。

つまり、どちらのチームもホームゲームでのみ勝利したのである。

 

当時小学生ながらに、

「こんなんホームゲームが多いダイエーが有利やん」と思ったものである。

ただ冷静に考えると、7戦目までもつれる可能性は高くなく、

ホームの3連戦で一気に日本一まで突き進むチームも多いので、

そんなに有利不利はなく、むしろ良くできた配分だなといまだに感心する。

 

先日仕事を終えて職場の駐輪場に向かうと、

愛車のシートに虫が止まっているのが見えた。

近づいて凝視すると、間違いなくアレだった。ゴキブリ。

 

ゴキブリは当然のこととして、虫全般があまり得意でない私だが、

その時は恐ろしく冷静だった。

自分でも驚いたのだが、素手でシートから払い除けた。

おそらく仕事終わりで虫にビビる気力もなかったのだと思うが、

流石に帰りの運転中に手袋の中はムズムズした。

 

ホーム、アウェーがスポーツだけでなく色々なコンテンツに影響することは重々承知しているが、

虫との遭遇に関しては見事に真逆だと感じる。

 

例えば駅のホームでゴキブリを見かけてもそんなに驚きはしないし、

何度か飲食店でゴキブリを見かけたことがあるが、うろたえなかった。

ただ家の中、とりわけ自分の城である自室においてゴキブリに遭遇した暁には、半狂乱になる。

 

多分「ちょっと通りまっせ」な具合で自分の家を通路にされる分にはそこまで騒がないと思う。

別に襲い掛かってくるわけでもないし、正直害はないはずなのだが、

そこに「棲みついてしまう」恐怖が、それとの短期決戦を強いるのだろう。

 

ちなみに"短期決戦"でいうと、私の応援している球団は、

12球団イチ、クライマックスシリーズの勝率が低いのでした。